「これ何?」と聞きにくい項目をまとめて解説


見積書、実は“わからない言葉”だらけ?

内装工事の見積書を見て、こんなふうに思ったことはありませんか?

  • 「この“石膏ボード”って何?」
  • 「“養生費”って何にかかるの?」
  • 「“雑工事一式”って結局いくらで何するの?」

見積書は職人さんにとっては当たり前の専門用語でも、
大家さんや管理会社にとっては“ちょっと聞きにくい”もののオンパレード

今回は、原状回復や内装工事の見積によく出てくる用語をわかりやすく解説します!


見積書でよく出る専門用語10選


① 「養生(ようじょう)」

意味:
工事中に既存の建物や設備を傷つけないように保護する作業のこと。
ビニールシートやベニヤ板などで床・壁を覆う作業です。

ポイント:
「ただの保護じゃないの?」と思われがちですが、手間も材料もかかるため費用が発生します。


② 「雑工事」または「雑工一式」

意味:
細かい作業や、どの分類にも入らないような補助的な工事のこと。

例:

  • ゴミの搬出
  • 設備の位置調整
  • パーツの付け直し など

ポイント:
「一式」で金額が出されることが多く、具体的な内容は打合せで確認必須


③ 「石膏ボード貼り(GL工法)」

意味:
石膏ボード(内装下地材)を、GL工法(接着剤で貼る方法)で施工すること
壁の下地作りに多く使われます。

ポイント:
“ボード”=ただの板ではなく、部屋の形や耐火性能に関わる重要な工程です。


④ 「巾木(はばき)交換」

意味:
壁と床の境目にある部材(細長い板)を交換する作業。

ポイント:
床を張り替える際にはセットで行われることが多く、細かいけど見た目に影響大


⑤ 「クロス張替え(m/㎡単価)」

意味:
壁紙(クロス)を張り替える作業。見積書では「㎡あたり○○円」で出されることが一般的。

m/m2の違い:
m=「クロス(幅90㎝)の長さ1mあたりの単価」、
m2=「貼る面積(㎡)あたりの単価」を指します。
m2単価よりもm単価の方が面積は小さくなるので、費用もそれに応じて低くなります。
また、m2単価とm単価が同じ金額のクロスを比較する際には、
同面積に必要な金額はm単価の方が高くなります。

ポイント:
量産品と高級クロスで金額差が大きいため、材料のグレード確認も大切。


⑥ 「下地処理」または「パテ処理」

意味:
クロス貼りや塗装の前に、壁面を平らにする作業
凹凸があると仕上がりが悪くなるため、重要な工程です。

ポイント:
「下地処理が別料金」の場合もあるので、仕上がりを左右する工程として要チェック


⑦ 「産廃処分費」または「残材処分費」

意味:
工事で出たゴミ(古い床材やクロスなど)を産業廃棄物として処分する費用

ポイント:
量や内容によって金額が変動。「別途」と書かれている場合は見落とし注意!


⑧ 「電気移設」または「電気配線工事」

意味:
コンセントの移設・照明位置変更など、電気に関する作業全般

ポイント:
電気工事士の資格が必要なため、他の工事より人件費が高めになることも。


⑨ 「塗装工事(ケレン・下塗り・上塗り)」

意味:
塗装は1回で終わらず、下地処理(ケレン)→下塗り→上塗りの3工程が基本です。

ポイント:
見積に「塗装一式」と書かれているときは、工程ごとに含まれているか確認が必要


⑩ 「諸経費」または「共通仮設費」

意味:
現場で使う共通設備や管理にかかる費用(養生、交通費、駐車場代、現場管理など)。

ポイント:
一見「よく分からない費用」ですが、全体の5〜15%ほどかかるのが一般的


聞きにくいときの対処法


✔️「これって何ですか?」と聞くのは全然OK!

実際、職人さんや業者さんも「聞いてくれたほうが助かる」と思っていることがほとんど。
“聞かずにトラブル”より、“事前確認”が信頼関係のカギです。


✔️聞きづらいときは「第三者を介して」

たとえば、管理会社を通じて確認したり、LINEやメールで文面で聞くのも手。
「あとでトラブルになるより先に聞いておこう」が基本です。


まとめ|専門用語に“遠慮”は不要!

内装工事の見積書には、専門用語がたくさん出てきますが、
わからないまま進めると、**「こんなはずじゃなかった」**というトラブルのもとに。


💡 職人・大家・管理会社、みんなにとって大切なのは:

  • 分からない単語は遠慮せず確認!
  • 「一式」や「別途」は内容をチェック!
  • 工程や材料の違いで大きく金額が変わることも!