「それ、直せますか?」に応える職人──“できない”が少ない理由

「ボードの張り替えとか、やる人少ないですよねって、よく言われます。」

高梨さんは、自信を持ってそう語ります。
クロスを張るだけでなく、“その前の工程”からしっかり整えることができる──それは、原状回復の現場で10年間積み重ねてきた経験の賜物です。


原状回復の現場で身についた、“直す力”

「最初に入った会社が原状回復専門だったんです。毎日、いろんな状態の部屋を見て、いろんなパターンの補修を経験しました。」

小さな穴から、大きな開口の補修、ボードの張り替えまで。
誰かが住んだ“あとの空間”をゼロに戻すという仕事は、ただキレイにするだけではなく、「どう直すか」を考える力が自然と身についていったそうです。


▲壁に開いた穴。施工前の状態では、補修の難易度も高く見える。


クロスだけじゃない。「下地からまるごと任せられる職人」

「クロスの仕上がりって、下地がすごく大事なんです。ボコボコしてたら、どんなに高いクロスを貼ってもキレイに見えない。」

高梨さんの強みは、下地の補修から仕上げまでを一貫して対応できるところ
パテ処理の丁寧さ、ビスの打ち方、素材の選び方まで、すべてが仕上がりを左右します。

「10センチぐらいの穴でも、状況によってはボードごと入れ替えちゃった方が早いこともあります。部分補修だけじゃなく、1面まるごとの張り替えもできますよ。」

壁に空いた穴の補修では、高梨さんは「石膏ボードを部分的に交換する」という方法を採用しています。これは、穴の周囲を適切な大きさに切り取り、その部分に合わせたボード片を丁寧に組み込むという独自の工程です。強度がしっかりと確保できるだけでなく、クロスを貼ったあとも凹凸のない、美しい仕上がりにつながります。

実はこの補修、石膏ボードの交換よりも、そのあとのクロスの修復にこそ職人の技術が表れるといいます。残っているクロスがあれば模様を合わせて貼り直し、ない場合には目立たない場所からクロスを“移植”することも。素材や現場状況に応じた対応には、経験と現場でのひらめきの積み重ねが欠かせません。

また、職人ダイレクトではクロスの張替えと穴補修を一緒にご依頼いただくと、セット割引で対応できるとのこと。もちろん、壁穴とクロス部分だけをピンポイントで補修することも可能です。

ご予算や状況に応じて、最適な方法を提案してもらえるのも、高梨さんの信頼される理由のひとつです。


▲石膏ボードを部分的に交換することで強度を確保し、壁紙を貼った後も凹凸が出ず、元通りの仕上がりになる


▲同じ箇所の施工後。まるで何事もなかったかのような美しい仕上がり。


「それ、頼んでいいんですか?」に応える

「『この穴って直せますか?』って、よく聞かれます。でも、だいたいのことは対応できます。」

張る・貼る・直す・整える。
施工の中で発生するあらゆる“困った”に対して、「できます」と言える引き出しの多さ。
それが、高梨さんの職人としての信頼につながっています。


「多分、最初の10年で、いろんな現場を見て、いろんなことができるようになりました。原状回復の経験は、今の自分にとってすごく大きいですね。」