見た目だけじゃNG!耐久性・施工性・管理コストの落とし穴とは?

リフォームや原状回復工事を依頼するとき、内装材の見本を見て「これ、おしゃれ!」と即決していませんか?

実は、見た目がよくても現場では扱いづらい・長持ちしない素材が少なくありません。
施工のプロである職人さんに聞いた「実は使いたくない素材」を本音ベースでご紹介します。

これを知っておけば、無駄なトラブルやコスト増を避けることができます。


❌ クロス(壁紙)編:NG素材・デザイン

1. 【NG】パール系・光沢のあるクロス

  • 理由:施工跡や継ぎ目が目立ちやすい
  • 特に日差しや照明で角度によって目立ち、仕上がりが悪く見えがち

職人の声:「貼るのが難しく、どうしてもつなぎ目が出やすい」


2. 【NG】濃色(ブラック・ネイビー)のクロス

  • 理由:汚れやホコリが目立ちやすい、日焼けで色あせやすい
  • 一見高級感があるが、経年劣化が早く退去後に原状回復しにくい

3. 【NG】アクセントクロスを使いすぎるパターン

  • 理由:見た目が強く出すぎて、万人ウケしない
  • 次の入居者が気に入らないと、再度貼り替えが必要になるリスクも

❌ 床材編:NG素材・仕上げ

4. 【NG】白系・淡いグレー系のフローリング・CF(クッションフロア)

  • 理由:キズ・汚れ・黒ずみがすぐに目立つ
  • 清潔感があり人気だが、メンテナンス性が悪く、頻繁に張り替えが必要に

5. 【NG】リアルすぎる石目・大理石調柄

  • 理由:プリント感が強く、安っぽく見えることも
  • 上質な部屋には不向き。見る人によって好みが分かれるデザイン

6. 【NG】クッション性の高すぎる床材

  • 理由:家具跡が残りやすく、へこみが戻らない
  • ワンルームや家具が多い部屋には向いていない。

❌ 巾木・副資材編:NG素材

7. 【NG】木製の巾木(無垢・集成材)

  • 理由:割れやすく、湿気に弱い
  • 賃貸で頻繁に修繕が必要な物件には不向き。再利用もしづらい

8. 【NG】自己接着タイプの巾木(シール式)

  • 理由:剥がれやすく、浮きが出やすい
  • 時間が経つと浮きや隙間ができて見栄えが悪くなる。

🛠️ 職人が教える「選びやすい素材」の条件

条件説明
✅ 貼りやすい(施工性が高い)柔らかく、のりが効きやすい素材
✅ メンテしやすい汚れ・キズが目立ちにくい色と質感
✅ 在庫が安定している品番変更が少なく、同じ柄で補修しやすい
✅ 流行に左右されないシンプルで定番のデザイン(ナチュラル系)

💡 大家・管理会社の方へアドバイス

  • 「映え」より「実用性」を重視
    → 次の入居者にも受け入れられる汎用的な素材を選びましょう。
  • 必ず職人に素材の相談を
    → 見積に出てきた品番が施工しにくい素材であれば、代替案も聞けます。
  • 同じクロスや床材で統一するとコストも安定
    → 小規模物件では、共通パターンを持っておくと楽です。

📝 まとめ:素材選びは「見た目+施工+再利用」の3視点で!

一見オシャレで高級感があるように見える素材も、施工の難しさや劣化の早さで“コスパが悪くなる”ことは少なくありません。

職人さんの経験に基づいた「選ばない理由」もぜひ参考にして、長期目線での資産価値維持とトラブル防止につなげていきましょう。